こんにちは。今回は鶴岡市にある「manoma」をご紹介いたします。
鶴岡市中心部からほど近い場所に2019年にオープンしたmanoma、東京をベースに活動をされてきた「暮らしの装飾家」ミスミノリコさんと、「物書き料理家」マツーラユタカ(フードユニットつむぎや)さんが、鶴岡へと拠点を移して営んでいます。
manomaでの様々なイベントをはじめ、ミスミさん、マツーラさんのそれぞれの活動など、ここでは書ききれないほどたくさん、ご紹介したいことがあるのですが、manomaと初めて出会う方、これから訪れてみたいと思っている方にとっての入り口となるように、まずは「ふだんのmanoma」をご紹介していければと思います。
manomaの外観
お店は建物の1階部分、隣にもレストランがあります。
manomaの営業時間です。金曜〜月曜が営業日で11時30分からオープンしています。
駐車場について
駐車場はお店の前に4台分と、道路を挟んで向かいの駐車場に2台分。特にお店の前の4台分については道路に面しており、スペースも限られているので、可能な限り乗り合わせでのご来店がスムーズです。
また、ランチやカフェのご利用の際には、事前に予約をしていただくと確実にご案内が可能です。席の空き状況、予約状況などについてはInstagramのストーリーズでも確認できますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
manomaのメニュー
こちらがmanomaのメニュー。
11:30〜16:00がランチの時間帯(15:00ラストオーダー)です。
お食事はなくなり次第終了となるので、遅めの時間帯に召し上がりたい方は予約しておくといいでしょう。
※価格は2023年8月現在のものとなります。変更等がある場合もございますので、ご了承ください。
ランチは「季節のごはん」1種類。日本の古来からの暦である「二十四節気」にあわせて、だいたい2週間に一度変わっていく献立をつくり、提供しています。
献立の内容は暦に基づいて定期的に変わります。お伺いした日は「処暑」、そして二十四節気をさらに3つの「候」に分けた「七十二候」では「禾乃登(こくものすなわちみのる)。稲穂が色づき始める頃にあたる、とのことです。
ドリンクやデザートはこちら。お茶や季節の果物のジュース、スイーツが楽しめます。ノンカフェインのお茶を何種類か選べるのも嬉しいですね。
季節問わず楽しめる定番のデザートは「酒粕チーズケーキ」と「豆腐とココナッツのプリン」の2種類。
そのうち「豆腐とココナッツのプリン」については乳製品と卵を使っていないので、アレルギーのある方でも楽しめます。
manomaの店内の様子
お店を入って右側に、テーブルとベンチの席が3つ。
人数によって、大きなテーブル席として利用することもできます。
進んで右側に、カウンター席とソファー席、奥には展示スペースがあります。
この展示スペースについては、展示会やイベントに応じて間取りが変わります。お店に伺うたびに、そのときどきの魅力的な装いを楽しむことができます。
この日は窓際の席を利用しました。そこから見える厨房の風景。
店内のところどころに本が。食、料理、暮らし、文化、アート、ケア…思わず手に取って、ページをめくってみたくなるテーマのものばかり。
お店の中、どこに目を向けても素敵な景色です。
厨房のミスミさんとマツーラさん。どんなごはんが運ばれてくるんだろう、楽しみが膨らみます。
注文したメニュー
季節のごはん(処暑)
こちらがお品書き。
春夏秋冬の四季がはっきりと感じられる日本、それでももっと目を凝らしてみると、実は一日いちにちが地続きに流れていて、その移ろいの中で私たちもまた生きていると気づかされます。
マツーラさんが、メニューの紹介をしてくれます。
こうして作ってくださった人自ら、季節のどんな食材をどのように料理にしたのか、「いただきます」の前に、食事をする私たちとごはんとの「はじめまして」を案内してくれるようで、少し照れくさいような、それでもとても嬉しい気持ちになります。
庄内のほか、県内各地に伝わる「在来野菜」が献立の中に加わっていることもあります。食材のつくり手一人ひとりとのつながりを感じられるような食のありかたを大切にしている、とのことです。
マツーラさんの言葉に合わせて一品ずつ、料理に視線を向け、その来歴に耳を傾けます。この時間のおかげで、私たちと料理や食材との関係が結ばれて、「いただきます」の声とともに「食事」を始めることができるのですね。
どんな香りがして、どんな味や食感がするのか。ひとつひとつ確かめるように味わいます。
普段当たり前のように繰り返している「食べる」を、あたらしい気持ちで行っている感覚。ちょっと驚くようなこともあるほど、五感を澄まして、身体と心をはたらかせながら食事を楽しめます。
どれも身体にしみ込むような美味しさでした。今回、特に印象に残ったのがこの「夕顔のスープ」。
少しだけ暑さが緩んだこの日、スープの味や食感に夏が終わる侘しさや懐かしさが感じられました。食べることを通して「季節と出会えた」ような気がします。
パッションフルーツとマンゴーのブリュレ with バナナパウンド、桃のマスカルポーネ
食後のデザートもいただきました。
薄桃色の優しい質感のお皿に、チャーミングで明るくて、どこか温かい雰囲気のデザートプレート。ホーリーバジルのお茶「トゥルシー」と一緒に。
パッションフルーツとマンゴーのブリュレから。南国の果実の風味とカスタードの甘み、幸せになる美味しさ。
バナナパウンドは手でつまんで。ルバーブジャムのフレッシュな酸味とバナナの優しい甘さとの調和がとても心地よくて、思わず笑顔に。
桃のマスカルポーネ。チーズの風味と口あたり、ピンクペッパーの香りと刺激が、桃の果実味を引き立てて、新鮮。
「トゥルシー」。清涼感のある香りですが、味はとても優しく穏やかで、身体の芯がじんわりと温まりました。
食事を終えて、呼吸や気持ちも穏やかに。優しい物語の読後感にも似ているような、満ち足りた気持ちになりました。
manomaの特典やサービス
展示やイベントも要チェック
こうしたお店での素敵な時間を楽しめるmanoma。普段の装いはもちろんのこと、県内外から様々な作家さんやアーティストが訪れて、展示やイベントが開催されるのです…!
manomaのテーマが「風と土を繋ぐ場所」。
その土地で生まれ育ち、その土地に根付いた「土の人」と、その土地の外から訪れて、新しい風を吹き込む「風の人」が出会って、よき「風土」が育まれます。
その出会いの仲立ちをする場所、様々なものごとが出会う、その境界上にある場所―「manoma:間の間」になりたいと、マツーラさんは話します。
誰かと誰か、誰かと何かの間に広がる場所。それでもそこは決して「何もない場所」ではない。
優しさや親しさ、気付きや美しさや思慮、
そんな「目に見えなくても感じ取れる」もの、
大切なものに満ちている場所です。
ぜひ、様々なものが出会い交わる風景を、イベントや展示へ足を運んで体感してみていただきたいです。
まとめ
今回は鶴岡市の「manoma」をご紹介しました。
冒頭に「出会う場所」「繋ぐ場所」と書きましたが、私自身はこの場所で何と出会い、繋がっているのだろう、と考えました。
ここを訪れるたびに、新しい出会いもあり、「また会えたね」と深まる間柄もあり、様々ですが、いつも必ず出会うのは「そのときの自分自身」だな、と思います。
日々の中で、自分が何をしてどこに居るのか、どう生きているのか。
時折見失ったり、はぐれそうになることもあります。そんなとき、このお店のことを思い出します。
なんとなく元気がなくて、明るい気持ちになりたいとき。
忙しない毎日のなかで、深呼吸して過ごしたいとき。
おいしいごはんを、ゆっくり味わって食べたいとき。
ぜひmanomaのドアを開けてみてください。
ここで過ごす時間を通して、きっと皆さまそれぞれの大切なものと出会えるはずです。
店名 | manoma(マノマ) |
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住所 | 山形県鶴岡市朝暘町18-8 |
交通手段 | 鶴岡駅から車で約5分 |
営業時間 |
■営業時間 |
公式Webサイト | https://manoma-tsuruoka.com/ |
公式Instagram | https://www.instagram.com/manoma_tsuruoka/ |